「年収はいくら希望しますか」という質問が、苦手だった。転職で年収交渉を避けていた私には、低く言いすぎて後悔したことが一度ある。
最初の数字が基準になる——転職の年収交渉で働く認知バイアス
アンカリング効果は、カーネマンらが示した認知バイアスの一つだ。最初に提示された数字が、その後の判断の「錨(アンカー)」になる現象を指す。
採用担当者が先に「前職の年収を教えてください」と聞いてきたとき、その数字がアンカーになる。そこから交渉が始まると、前職より少し上を提示されて終わりになりやすい。
自分からアンカーを置く——転職で年収を上げるための具体的な方法
交渉では、先に数字を出したほうが有利になることが多い。「希望年収はいくらですか」と聞かれたとき、「前職に合わせてください」「おまかせします」は、相手にアンカーを委ねている状態だ。
市場相場を調べて、希望を少し高めに設定してから提示するほうが、最終的な着地点が変わる。
交渉は「強さ」じゃなくて「準備」——繊細な人でもできる年収交渉
年収交渉が苦手な人は多い。特に繊細な人は、「欲張っていると思われたくない」という感情が働きやすい。
でも、準備した根拠のある数字を出すのは欲張りじゃない。それが交渉というものだ。
相場を調べて、数字を持って話す。それだけで、結果はかなり変わる。